SONYのフラッグシップゲーム機「PS4」の発売から、今年で7年の歳月が経過しようとしています。
私はそれなりにゲーム好きなほうでしたが、今まであえてPS4を買わないでいました。理由は単純で「PS3のように革命的な違いはないと思った」から。
実際、PS2とPS3の違いは衝撃的なものであり、「フルHDでゲームができる」「BDプレイヤーとしても使える」「当たり前のようにオンラインゲームができる」というハイスペックぶりに、もはや単なるゲーム機ではないのだ、と教えてくれたのをよく覚えています。
しかし、PS3とPS4を比較したときに、ここまでの違いは感じられなかったのです。今までPS4を購入しなかった理由はここにあります。
ところが、すでに2020年末にPS5の発売が決定したこのタイミングで、私はPS4を買ってしまいました…。
そこで、この記事では「どうして今PS4を買っちゃったの?」という点から、今までPS4に触れていなかった私が肌で感じた「PS3との違い」を中心に解説していきます。
「PS4はオーバースペック!PS3で十分!」と思っている方には、ぜひ読んで欲しい記事です!
1.購入のキッカケは「FF7リメイク発売」と「外出自粛」
さて、まず「この時期にPS4を買ってしまった理由」についてお話ししましょう。
答えは非常にシンプルで、人生でもトップクラスに好きなゲーム「FF7」のリメイク版が発売されたから。
今までも、「GTsports」「RDR2」「デススト」など後ろ髪を引かれるタイトルは多くありましたが、「いや、まだPS3で十分だ!」と意地を張っていたこともあって、購入には至りませんでした。
しかし、さすがにFF7の発売は大きな衝撃でした。ぶっちゃけ、E3で制作決定の報が出たときも「結局ボツになっちゃいそう…」と思っていましたし。
加えて、昨今世間を騒がせている新型コロナの影響で外出が難しくなり、自宅にいる時間が増えたのも大きかったです。「FF7が出て、かつせっかく家にいるのだから、今こそ買ってしまおう」そう思うことができました。
私はいつもゲームハードを買うときは中古と決めているので、さっそく近所の中古ゲーム屋を周ります。
が、どこもかしこもPS4は売り切れ。外出自粛の波で需要が増しているためなのでしょう。
それでも諦めずに探し続けた結果、家から100メートルくらいの距離にあるTSUTAYAで良さそうな中古機体を発見! 私が購入した機体はCUH-2200というPS4の中でも新型で、かつお値段も美品で税込23800円とまあまあの安さでした。まさに「灯台下暗し」というヤツ。
もちろん、付属品も揃っており、動作異常もありません。
2.PS4を使ってみて分かった、PS3との「小さくて大きな」違い
私がPS4を購入してから、本日で間もなく1週間が経過しようとしています。日数で見ると短そうに思えるかもしれませんが、1日5時間ペースでフリープレイ配信タイトル「モンスターハンターワールド」をプレイしており、すでにクリア済みです。
そして、1本のゲームをクリアしてみて思ったのが、PS3との「小さくて大きな」違いでした。
冒頭でも説明したように、PS3とPS4には明らかに分かる革命的な進化が多く見られるわけではありません。まだ家庭にBDプレイヤーが普及していなかった時代に突如としてBD再生機能を有していたとか、そこまでの違いはないのです。
しかし、PS4を触ってみると、そのような圧倒的な違いこそないものの、小さくともゲームやAV機器としての動作を快適かつ便利にしてくれる機能が多く存在することに気づきました。
1.外観がスタイリッシュに小さくなり、消音性も向上?
PS4を箱から出してみて思ったのが、「デザインがスタイリッシュになっている」ということです。
家にある歴代PS三機種を並べてみました
PS3と比べて本体の厚みがなくなり、より正方形に近い形になりました。本体の色もマッドな仕上げになり、手垢などの汚れが目立ちにくくなっている印象。
厚みのなさやデザイン性の向上は家具との調和を考えたときにも役立ちますし、良い変更点だと思いました。
また、本体を起動してみて分かったのが、稼働音や発する熱が大幅に抑えられていることです。
PS3は起動すると風や熱を発している印象がありますし、HDDがグルグル稼働している様子を音でも熱でも感じられる機体でした。それゆえか本体がけっこう壊れやすいのも事実で、私は初期型の購入後に一度故障のため新型を購入しています。
PS4の故障率について詳しくは分かりませんが、音や熱の出方を見る限りそのあたりのリスクは大幅に抑えられているように思えます。
故障が多発しているという話も聞きませんし、多少のリスクをとっても中古の本体を探してみるのはアリかも。
2.全体的な動作がサクサクになった
先ほど「できることに大差はない」と言いましたが、その「できること」を行う際の快適さは段違い。
PS3だとゲームをしている間はそれほど気になりませんでしたが、XMB(メニュー画面)での動作が全体的にモッサリしており、Playstation Networkに繋ぐとラグが酷くてかなりのストレスでした。
PS4ではこの部分が大幅に改善されており、メニュー画面での操作にモッサリ感を覚えることはほぼなくなりました。
両機体を比較すると高画質・大容量のゲームに対応できるようCPUをはじめとするハード面での性能が向上しており、その恩恵が動作に現れているのです。
PS3を使い込んだ方ほど、この良さが分かると思います。
3.めちゃくちゃ便利な「スタンバイモード」
PS4には、PCだと当たり前に搭載されている「スタンバイモード」という機能があります。
これは電源を完全に切るのではなく、PCのスリープ状態のように省電力のまま電源をオンにできる機能です。
使ってみて分かったのですが、これがあるとないとでは大きな違いを感じます。
まず、当然ですが再起動が爆速になります。PS3は「電源を入れる→オーケストラが鳴る→ようやくゲーム起動」という感じで、けっこうなタイムラグがあります。
しかし、スタンバイモードにしておくと立ち上げてすぐゲーム画面に戻ってプレイできるので、快適さが段違い。PCで例えれば、HDDからSSDに換装したときの感動に近いものを感じました。
また、裏で本体のアップデートやゲームのインストールなどを行ったままスタンバイモードに入れるので、長時間のダウンロードにも最適です。
そして、個人的に嬉しいのが「コントローラーの充電にも対応している」という点。PS3もPS4もワイヤレスコントローラーであることは同じなのですが、PS3の場合は本体の電源が入っていないとコントローラーの充電もできませんでした。それもあって充電切れを起こす回数が少なくなかったので、この変更は大変ありがたいです。
ちなみに、コントローラーの充電に関連して言うと、充電端子がUSBのmini-B型からMicro-A型(アンドロイドのスマホなどで広く使われている形)になったのも嬉しいですね。スマホの充電ケーブルも使えるので。
4.スクリーンショットや動画の撮影が簡単になった
PS3の時代からゲーム画面をキャプチャーしてスクリーンショットとして保存する手段や、プレイ動画を撮影する手段はありました。
しかし、それらは専用のキャプチャー機器を使用して録画したり撮影したりしなければならず、マニア以外には敷居が高かったのも事実です。
PS4ではこの部分が大幅に改善されており、追加の機器を買わなくとも本体だけでこれらを完結させることができます。
やり方も非常にカンタンで、コントローラーの中央左についている”SHARE”ボタンを押すだけ。
ワンプッシュで撮影ができるので、ゲームのテンポを損なわないのは嬉しいポイント。
モンスターハンターワールド:アイスボーンでの撮影風景
また、TwitterやYoutubeとリンクさせればリアルタイムでのシェアも可能で、この部分は非常に大きな進歩といえるでしょう。
3.PS4とPS3は二台持ちすれば完璧に補完し合える
以上で見てきたように、PS4にはインパクトはなくとも細かく便利な改良が多数なされています。その快適さを考えると、PS3でもPS4でも出来るゲームをPS3でやることはないでしょう。
しかし、PS4でPS3のゲームができないという大きな難点があるのも事実。PS4は互換性に優れているとはいえず、歴代PSのゲームはダウンロードでしか対応していません。
それに対し、PS3はデフォルトで初代PSのディスクを使ってゲームができますし、初期型を持っていればPS2のゲームも出来てしまいます。
そのため、PS4を買ったからといってPS3の出番がなくなってしまうわけではなく、むしろ2台持ちすることで真価を発揮するハードといえそうです。
PS4を買わずにPS3で頑張っていた私のような方がいらっしゃったら、この機会にぜひ購入を検討してみてはいかがでしょうか。