ラブコメ界に輝く永遠の名作!漫画『めぞん一刻』のあらすじ・感想(ネタバレ有)

漫画『めぞん一刻』アイキャッチ画像漫画
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今回はラブコメ漫画の原点にして、教科書的な存在ともいえる記念碑的な漫画『めぞん一刻』のあらすじと感想を書いていきたいと思います。

結論からいえば、平成が終わろうとも高橋留美子は偉大だ、ということです。

なお、例のごとくネタバレがありますので、ご注意ください。

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1.『めぞん一刻』のあらすじ

漫画『めぞん一刻』メインビジュアル画像出典:Amazon

非常に古い木造アパート「一刻館」に新しい管理人、音無響子がやってきた。

5号室に住む浪人生の五代裕作は可憐な彼女に恋をする。

うら若い未亡人の管理人と年下の下宿人、ふたりの淡い恋愛模様を中心に、個性的な人々が集う一刻館の賑やかな日常を描く。

出典:Wikipedia

あらすじを読んでいただければ分かるかもしれませんが、「超王道のラブコメ」に他なりません。というよりは、むしろ『めぞん一刻』の存在が影響して、後々「王道」と呼ばれるようになった、というべきでしょうか。

もっとも、そこらの「めぞん一刻のような何か」とは、やはり格の違いを感じさせられます。

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2.『めぞん一刻』の感想

めぞん一刻 リマスター版メインビジュアル画像出典:https://abema.tv/video/title/13-80

さて、ここからは『めぞん一刻』の感想について書いていきます。

おそらく、皆さんの中には「全く名前を知らなかった」という方はそれほどいないのではないでしょうか。しかし、その一方で「読みました」という方も決して多くはないのではないかと思います。

その理由は明白で、めぞん一刻が連載されていた時代からは40年近い歳月が経過しているためです。それによって、どうしても古臭いイメージがつきまとっているのは事実です。なぜなら、私も読んでみる前にはそう思っていたからです。

しかし、ネット上で「ラブコメを語るのにめぞんを知らないのはあり得ない」と煽られ、「そこまで言うなら読んでみよう」と考えて手を出してみました。

そのため、読んだのは本当に最近のことです。私も一応いまをときめく大学生!ということで、平成が終わろうとしているこの時代に読む価値があるのか!という点も考慮に入れた上で、感想を書いていきます。

1.ラブコメのお約束が満載!しかし他の追随を許さないキレも

めぞん一刻 宴会シーン
画像出典:https://nikkan-spa.jp/1236407

まず、『めぞん一刻』にはラブコメのお約束が満載です。

三角関係・完璧な男のかわいらしい弱点・優柔不断な主人公・聞き間違いに見間違い…etc

こういったラブコメストーリーのお約束は、たいてい完備されています。もちろん、そのすべてがめぞん発祥という訳ではないのでしょうが、結果的に後世のラブコメはめぞんの応用系や発展形であることが多いように感じます。

そのため、そうした「後世のラブコメ」に親しんでいる我々からすると、正直アッと驚くような仕掛けは皆無に等しいです。まあ、そもそもそういった仕掛けを期待して読むジャンルではないと思いますが、真新しさみたいなものはやはり感じられません。

しかし、「お約束」の質に、この漫画の良さが発揮されています。

管理人さんと五代の二人だけでなく、一刻荘の面々や恋愛の行く手を阻むライバルポジションのキャラクターなど、細部のわき役に至るまでが極めて魅力的かつ特徴的に描かれているために、ストーリーそのものはお馴染みのお約束でも、凡百のそれとはまったく違った印象をうけます。

これは、やはり高橋留美子の才がなせる技なのでしょう。

さらに、「ラブ」の部分も高品質ですが「コメ」の部分も非常に面白いです。ラブコメにありがちな弱点として、「コメディ」の部分がほとんどない、またはあったとしても少し寒い、というものがあります。

正直、こういったタイプの漫画は「ラブコメ」とはいえないと思っているのですが、ジャンルとしては「ラブコメ」にくくられるというのも事実です。

その弱点は、この漫画では全く現れません。むしろ、ギャグマンガと勘違いするレベルに面白いです。

確かに、古さを感じるギャグ演出がないとはいいませんが、大人気長寿番組「笑点」のような「老若男女皆笑える」というギャグが中心なので、意識しなければ普通に笑って流せます。

2.ヒロイン「管理人さん」という恐ろしい女性

管理人さん 画像
画像出典:https://middle-edge.jp/articles/fk8iv?page=2

この漫画のヒロインは、美人な未亡人でボロアパートの管理人をしている「音無響子」という女性です。

そして、同時にこの漫画で起こる騒動はだいたいこの人が原因という、とんでもなく人騒がせなヒロインでもあります。

外見はとても綺麗で、家事もこなせるハイスペックな女性です。しかし、その性格面には、ハッキリいってかなり問題アリだと思っています。

まず、未亡人であることから亡き夫を忘れられず、好意を寄せる五代や三鷹にあいまいな態度を取り続けます。ここで徹底的に断るならばいいのですが、思わせぶりな態度を続けるという悪癖がありました。

そのため、好意を寄せる人物たちは距離を詰めようと画策するのですが、一定のラインを超えるとあいまいに拒絶します。

しかも、これだけならばまだいいのですが、自身があいまいな態度を取り続けているために、自身に好意を向けている男たちが他の女性に近づくと、見境のない嫉妬心をあらわにします

いや、他の女に目移りされるのは自分の態度に問題があるでしょう、と言いたくなります。

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つまり、管理人さんの心情をわかりやすく表現すると、次のようになるのではないでしょうか。

そこそこ親密で都合のいい男は欲しいが、亡夫のことは忘れたくないから心に立ち入ることは許さない。でも自分以外の女を愛することは許さない。自分は愛さないけど。

う~ん、男目線からしてみればたまったものではないですね。

しかし、これだけの「いやな女」で終わらないのが管理人さんという女性の恐ろしさです。

そう、あいまいな態度をとる管理人さんも、見境のない嫉妬を表す管理人さんも、もちろん素直に笑う管理人さんも、この上なく魅力的なのです。

「話を展開するために管理人さんを動かす」というストーリー上の制約と、「管理人さんを魅力的に描く」というヒロイン描写。このバランス感覚の絶妙な配分が、この漫画の人気の秘訣なのでしょう。

高橋留美子は男心を熟知しているので、管理人さんに翻弄されたい方はぜひ。

3.もちろん欠点もないわけではない

ここまでは、『めぞん一刻』の魅力を語ってきたわけですが、やはり公平なレビューを目指す以上、欠点についても語らなくてはなりません。

この漫画は総合的には非常に面白い漫画ですが、一方で欠点も少なからず存在するのは事実です。

まず、時代からくる欠点が目立ちます。いくら今読んで面白い漫画といえども、やはりセリフ回しや演出・作画など節々に古さを感じる瞬間があるのは否めません。

ただ、それは時代が違うがゆえに仕方のないことでもあります。

また、漫画版は全15巻で構成されているのですが、終盤にやや展開が冗長になってしまった印象がありました。

この漫画では、マンネリ防止策として何人かの新キャラが中盤以降になって投入されたのですが、個人的にはその新キャラにあまり魅力を感じられなかったのがその原因かもしれません。

しかし、ある意味でこれはポジティブなものでもあります。つまり、序盤で登場したキャラクターがあまりにも魅力と個性にあふれていたがゆえに、新キャラに愛着がもてなかったというようにも考えられるからです。

もっとも、新キャラの出番を増やして物語を展開させるために、主人公とヒロインの恋を阻むライバル的ポジションのゆかりちゃんと三鷹の出番が露骨に削られている様子も散見でき、そこに関してはあまり擁護できないという事実もあります。

おそらく、ヒット作であったために展開の引き延ばしを求められたのではないでしょうか。

したがって、こうした背景が推測できる程度には「無理矢理感」があったというのも事実で、正直10巻強で完結したほうがストーリー的には締まりがよかったように思えてなりません。

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3.まとめ

ここまで、漫画『めぞん一刻』のあらすじと感想を書いてきましたが、いかがだったでしょうか。

先にも触れたように、全く古さを感じないとはいいません。

しかし、現代ラブコメの基本がすべて高水準でつまっており、今を生きる我々が読んで損をするということはないと思います。

むしろ、下手にひねったラブコメが増えている昨今では、かえって「新鮮さ」を感じられるかもしれません。

したがって、「今読んでも面白い漫画」というだけではなく「ラブコメに抵抗がなくて読んでいないのなら読むべき漫画」と表現した方が適切でしょう。

そして、この記事を書き終えたいま、改めて「めぞんを読まずにラブコメは語れない」という名無しさんの言葉をかみしめる私なのでした。

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