3.長谷駅周辺は何かとスケールが大きい
こうして早々に江ノ電へと乗り込んでしまった私は、まず鎌倉文学館へと向かうべく由比ヶ浜駅で下車します。
鎌倉文学館は見どころも多く大変楽しかったのですが、こちらについては別サイトで詳細に語る予定なので今回は省略。
(追記:文学館の解説記事アップしました)
その後は由比ヶ浜を出て、次の目的地である長谷駅へと向かいました。
駅を降りてまず最初に向かったのは、鎌倉の大仏を有する寺社として名高い高徳院。
境内に入ると、さっそく巨大な大仏が私の眼前に飛び込んできました。
確かに評判になるだけのことはある大きさで、観光客も多く非常に賑わっていました。
ただし、私が気になってしまったのは「基本的に見所が大仏しかない」という部分です。
高徳院と名乗っているくらいですから、他の寺社のように門や仏殿があるのかと思いきや、本当に大仏とほんの少しの建造物しかありません。
私はこうしたメインの建造物よりもその周辺を楽しみたい派なので、京都で金閣を見た時と同じような物足りなさを感じてしまいました。
一方、同じく巨大な観音を有する長谷寺にも訪れましたが、こちらは境内に見どころが多く好印象でした。
大規模とは言えないながらも趣のある境内を有しており、鎌倉エリアを一望できる高所や観音ミュージアムの存在など、観光地として優れているのは間違いありません。
4.聖地極楽寺を歩き回り、江ノ電で江の島へ向かう
長谷を楽しんだ私は、ちょうど昼下がりの時間帯に今回の旅でかなり楽しみにしていた極楽寺駅に到着します。
極楽寺観光を楽しみにしていた理由は、旅の目的でも挙げた漫画『海街diary』の主人公たちが住んでいたのがこの極楽寺であり、俗にいうところの「聖地」に該当するからです。
駅を一歩出るとそこには漫画や実写版映画でお馴染みの光景が広がっており、観光地としてはそれほど見どころの多い駅でないにもかかわらず非常に充実した時間を過ごすことができました。
流石に何の思い入れもない方が訪れるのであれば他をあたるべきかもしれませんが、少なくとも『海街diary』の世界観がお好きな方であれば訪れて損はしないはずです。
聖地巡礼をお考えの方は、ぜひ実行されることをオススメします。
その後は江ノ電で海岸線に出ると、一面に広がる相模湾に思わず電車を降りて海岸沿いを歩いてしまいました。
空も晴れていて景色には感動したのですが、いかんせん足が限界に近づいていたので次の七里ヶ浜駅からは大人しく江ノ電移動に戻りました。
5.カップルに負けず一人ひたすらに江ノ島観光
そして江ノ電でしばらく揺られていると、今回の終着点である江ノ島に到着します。
しかし、これまでの観光地と異なって私の目に飛び込んできたのは膨大なカップルたち。
それもそのはず、観光に行ったタイミングは夏真っ盛りの夏休みであり、このデートスポットにソロで突撃する人間が多いハズもありませんでした。
とはいえ、江の島もれっきとした史跡。江の島に三か所存在する江島神社は鎌倉・江の島エリアの中でもトップクラスの歴史を誇り、そのルーツは『日本書紀』にまでさかのぼることができます。
というわけですから、当然一人で観光してはいけない理由もないでしょう。
暑さと上り下りによって体力や疲労が限界に近づく中、海を目指して島を歩き続けました。
確かに厳しい道のりではありましたが、その分エスカーや遊覧船を使っては気づかないほど江の島には史跡が多く残されていることを知りました。
三つに分かれている江島神社もそうですが、伝承として伝わる竜の像や数々の歌碑など…。
私は昔からよく江の島には遊びに行っていたのですが、こうして「歴史観光」という側面から真剣に江の島を歩いてみたのは初めてだったのです。
カップルでデートに行くのも一興ですが、鎌倉旅行のついでに江の島の歴史も楽しむのはアリだと思いました。
そうこうしているうちに、岩が工事中であったために江の島の最奥となっていた海岸に到着。
相模湾は「入らなければきれいな海」といいますか、はたから見ていると島の岩肌と非常に良くマッチしています。
昔から海水浴に訪れては「いつ入っても汚い海だ」と思っていましたが、やはり遠目で見るのに限りますね。
すでに疲労困憊となっていた私は海を眺めながら小一時間ほど休憩し、なんとか足を引きずるように江ノ島駅まで帰還。
まだ夕方ごろの時間帯ではありましたが、体力・気力共に尽き果てていたのでそのまま帰宅してしまいました。
3.まとめ
ここまで、私が実行した「文学と歴史を味わう鎌倉・江の島一人観光記」を記してきました。
旅の反省をすると、やはり楽しくも疲れが多く残る旅路だったように思えます。
そもそも一日で鎌倉・江ノ島のすべてを制覇しようと思ったのが間違いで、日帰りで行くのであればどこかしらは犠牲にしたほうが快適な観光にはなるかもしれません。
ただ、観光地の配置や量を考えると、正直一泊する価値があるのかは微妙なところかも…。
仮に地方から旅行でこのエリアを訪れるという方は、一泊してどこか別のエリアを観光しに行くのが無難なようにも思えます。
ちなみに、私がひたすら歩いたのはなにも旅費をケチりたかったわけではなく、歩きでないと出会えないちょっとした史跡や自然を見逃したくなかったからです。
確かにサッサと移動してしまえば楽には済みますが、その分いくつかの発見をし損なってしまうのもまた旅というものですね。
コメント