胸アツ戦略図鑑ってどんな本?あらすじ・内容・特徴を作者がセルフレビュー!

歴史

こんにちは、歴史ライターの齊藤颯人です。

このたび、2023年2月8日に初の著書である『胸アツ戦略図鑑 逆転の戦いに学ぶビジネス教養』の発売が決定しました!

そこで本記事では、この書籍を著者がセルフレビュー。「本の内容」「本の特徴」「特に読んでほしい人」などを1つずつ紹介していくので、気になった方はぜひ書籍を購入してみてください!

1. 胸アツ戦略図鑑の作品情報

著者齊藤颯人
監修者本郷和人、本村凌二(敬称略)
出版社サンクチュアリ出版
発売日2023年2月8日
ページ数320ページ
ジャンルビジネス
電子書籍

2. 胸アツ戦略図鑑のあらすじ

『胸アツ戦略図鑑』は、日本だけでなく世界の歴史で記録されてきた数々の「戦略」のなかから、著者と編集者がピックアップした30項目を分析し、勝敗を分けたポイントなどを中心に解説したビジネス書です。

扱う項目は、皆さんも聞いたことはあるであろう「桶狭間の戦い」「日本海海戦」「十字軍遠征」などの戦争から、「乙巳の変(大化の改新)」「大政奉還」などの政争、「フメリニツキーの乱」「アドゥワの戦い」といったマイナーな戦いまで、なるべくバラエティ豊かなラインナップを取りそろえたつもりです。

ビジネス書ということもあり、「歴史のことは全然分かりません!」という方にも楽しんでいただけるよう工夫しています。なるべく難しい歴史用語を使わず、イラストや図解を豊富に掲載。ときには「ちょっと大胆過ぎるかも?」と思うようなたとえ話なども駆使しています。

本書を読むことで、戦いの勝敗を分けた「戦略」を学び、そこから現代のビジネスシーンにも通用する戦略のヒントを見つけていただけるように執筆しました。

3. 胸アツ戦略図鑑の特徴(アピールポイント)

『胸アツ戦略図鑑』は、私が1年以上の期間をかけて執筆しました。途中、内容の大幅なリライトが発生したり、私の別の業務とスケジュールがバッティングして四苦八苦したりと、制作には苦労もありました。

だからこそ思い入れも強く、アピールポイントはたくさんあります。とはいえ全部羅列してもなかなか魅力を感じていただけないと思うので、特に「似たような歴史系のビジネス書と比べた際の特徴(アピールポイント)」をいくつかご紹介できればと思います。

ポイント1. 「歴史研究の成果」と「ビジネス教養」を両方学べる

私は歴史ライターとして働いていることもあり、世の中の歴史研究書や歴史系のビジネス書にはそれなりに目を通しています。

そこで感じた問題は、「歴史研究の成果」と「ビジネス教養」の両方を学べる本がほとんどない、ということです。

たとえば、著名な研究者の書く歴史研究書は、私のような歴史好きなら夢中になって読めます。しかし歴史のことがよく分からない方からすれば、専門用語の多さや難解な事実関係などにより、そもそも読む気が起こらないかもしれません。

逆に、よくある歴史を扱ったビジネス書は、嫌な言い方をすれば「読者ウケ」を意識するあまり、「それっぽいビジネス教養が載っているだけの本」になっているケースがあります。歴史研究の世界ではほぼ否定された見解がなんの断りもなく紹介され、歴史を学ぶにはふさわしくない本に仕上がっていたりするのです。

こうした現状を踏まえ、本書では私が欲張っちゃいました。「歴史研究の成果」と「ビジネス教養」をどちらも盛り込んだ本にしたい。その思いで執筆をつづけ、最終的に「歴史研究の成果」と「ビジネス教養」を両方学べる本に仕上がったと思っています。

ポイント2. “胸アツ”にこだわった構成

制作初期段階では、「歴史上の戦略から現代につながるビジネス教養を学ぶ」という点をいま以上に重視して制作が進められていました。

実際、最初に編集者へ送った原稿は上記の意識が強く、よくも悪くもやや硬めの内容になっていたように思います。

しかし、その原稿を見た出版社の皆さんから、「これでは一般的なビジネスマンの心に響かないんじゃないか」「もっと読みやすく楽しい本にしたい」というご意見をいただきました。

そこで企画の趣旨が大きく変わり、「読んだ人が心を動かされる“胸アツ”な戦略を取り上げよう」という現在の方向性に定まったのです。

方向性の変更後、扱う戦略の項目や描き方などをイチから見直し、ほぼ全面的なリライトを実施。「どうすればだれでも楽しくスラスラ読めて、心を動かされる本になるか」を徹底的にこだわり、現在の形に至りました。

図版やイラストなども格段に増え、楽しんでいただける本になっていると思います。

ポイント3. 時代や地域、トレンドを意識した項目選定

歴史に書き残された膨大な「戦略」から、どの戦略をピックアップするか。これは本書の執筆で一番悩んだポイントかもしれません。先ほど触れた「胸アツな項目」だけに絞っても、30個を選ぶのは至難の技でした。

そこで私は、おおむね以下のような基準を設け、項目を絞り込んでいきました。

  1. 戦略としての見どころがあるか
  2. 歴史研究の発展で、新たな見方や説が登場しているか
  3. 現代のトレンドに合致しているか
  4. 時代や地域に偏りがないか

最初は100個以上の戦略を掲載候補とし、執筆時に50個程度まで絞り、最後はそのなかから編集者ジャッジを経て現在の30個に落ち着きました。

ただし、取り上げた戦略がすべて以上の4基準を満たせているわけではありません。また、歴史に詳しくない方でも親しんでいただけるよう、「世界史より日本史中心」「人気が高い戦国時代や幕末の割合を増やす」といった工夫もしています。

ポイント4. 充実の補足解説、コラム

よく言われることですが、歴史に「絶対の正解」はありません。なぜなら、私たちは実際に過去へタイムスリップして歴史をその目で確かめることはできず、現代に伝わる文献や遺跡などから「一番正解に近いであろう見解」を見つけることしかできないからです。

こうした事情から、歴史をめぐる見解はたいてい1つとは限らず、有名な研究者同士が論争を繰り広げるものの、決着がついていないケースも珍しくありません。

また、文献や遺跡などの調査・研究が進み、いままで「常識」だと思われていた見解が覆ることも多いです(例:桶狭間の戦いは織田信長の奇襲攻撃だった→信長は奇襲攻撃をせず、正面から攻撃した)。

本書はそうした歴史の特質を踏まえ、「なるべく多くの見解や説を盛り込む」ことを意識しました。

ただ、本文であまり多くの説を採用すると、話の筋が見えにくくなり、読者の皆さまが「胸アツ」な気持ちになれない可能性もあるとも考えました。

そこで、本文では近年有力になっている1つの見解を軸に話を展開し、その見解とは異なる多様な見解は本文脇の「補足説明」部分で紹介する形を採用しました。そうすることで、本文は本文でスッキリ読むことができ、補足説明をじっくり読めばさらに学びが深まるという構成になると考えたからです。

ほかにも、補足説明部分には一見理解しにくい歴史用語の解説や、本文では触れきれなかった人物の詳しい紹介などを掲載し、皆さんの本文理解を助けられるよう工夫しました。

ポイント5. 歴史のプロの知見が満載

本書の執筆にあたっては、歴史の「プロ」に多くのお力を貸していただきました。

まず、本書の内容については、じつは私が提唱した「斬新な学説」は皆無です。そもそも私は研究者ではありませんし、古代から近現代までの世界中の戦略について、一人の力だけで新たな学説を次々と発表することはできないからです。

そこで、各項目ごとに私が目利きした信頼できる参考文献を参照し、その内容を分かりやすくまとめつつ、自分なりの感想や印象を述べる形で執筆を進めました。こうすることで、皆さんに信頼できる情報を届けつつ、オリジナリティを発揮できると思ったからです。

その意味で、まず世界中のプロの研究者たちの力を借りたといえます。

また、本書はプロの歴史学者である本郷和人先生(日本史)・本村凌二先生(世界史)にも監修をお願いし、二重にプロの知見を取り入れています。

ポイント6. ヒットメーカー「サンクチュアリ出版」からの出版

本書の編集をご担当いただいた編集者の方々、そして出版元のサンクチュアリ出版さんは、「本づくり」のプロです。私と一般読者の橋渡し役としておそらく一番大変な役回りを引き受け、魂を削っていただいたと思っています。

特に、サンクチュアリ出版さんは「月に1冊しか本を出さない出版社」として知られ、1冊の本を丁寧に制作することに定評があります。

実際、一緒に本づくりをしていて「ここまで会社全体で1冊の本に向き合うのか!」と驚かされました。編集者だけでなく、営業・広報の皆さんとも一丸となって制作を進めました。

こうした姿勢が読者にも評価されており、2023年1月時点で1冊平均発行部数は45,971部重版率は50%と、厳しい出版業界において結果を出し続けている出版社です。

そんな実績ある「本づくりのプロ」の皆さんの手が入った本書は、我ながら大変ハイクオリティに仕上げていただいたと思っております。

4. 胸アツ戦略図鑑はこんな人におすすめ

本書はどなたにも楽しんでいただけることを目指して制作した本で、基本的には世界中の皆さんに読んでいただきたいと思っています。

ただ、なかでも特に本書をおすすめしたいのは、以下の思いを持っている方々です。

  • 楽しく歴史からビジネス教養を学びたい
  • 歴史上の戦略を知りたい
  • 胸アツな気持ちになりたい
  • 読みやすい歴史本を探している
  • 歴史は全く詳しくないが、興味はある

1つでも思い当たるものがあれば、きっとご満足いただけると思います。ぜひ本書を手に取っていただければ幸いです。

そして、本書をお読みいただいた後は、SNSやAmazonへのレビュー投稿も大歓迎です。SNSでつぶやく際は「#胸アツ戦略図鑑」のハッシュタグをご利用いただけると、私が投稿を確認し、ご質問やご意見に回答することも可能です。

良いご意見だけでなく、悪いご意見であっても目を通し、今後の執筆活動の参考にしたいと思っています。

それでは、改めまして『胸アツ戦略図鑑』をよろしくお願いいたします。

コメント