3.個サルに参加した実際の感想
サイト上で予約を完了し、いよいよ迎えた個サル当日。
不安がないわけではありませんでしたが、比較的楽しみが勝った状態で会場へと向かいました。
しかし、会場に着いた瞬間「あっ、これはレベルを間違えたかもしれない…」と思うことになります。
その理由は単純で、同じ回に参加すると思われる方々の服装や体格が完全に「ガチ勢のそれ」だったためです。
正直この時点で相当に嫌な予感がしましたが、一応サッカーはやってみなければわかりません。
ビビりながらも着替えを済ませると、会場運営の方から集合の号令がかかりました。
ピッチの中央で円になり、運営者の指示で淡々とチーム分けが行なわれていきます。
ちなみに、この間参加者同士の会話は一切ありません。ひたすらシュールな光景でした。
こうしてチーム分けが行なわれると、準備運動やアップなしでいきなり試合がスタートします。
「えっ、いきなり?」とかなり動揺しましたが、周りは当然のように馴染んでいるので元々そういうものなのかも…。
そして試合に入ると、自分と周囲に圧倒的な実力差があることを否が応でも痛感させられました。
周りはかなりフットサル慣れしている上に、どう考えても高校時代までバリバリサッカーをやっていたような体力と技術の持ち主。
元々上手いわけでもない上にブランクもちの筆者についていけるはずもなく、ミスを連発することになります。
そして、ミスを繰り返す私に向けられる「失望」と「呆れ」の目線。
確かに足を引っ張りまくってはいましたが、試合途中から一度もパスが回ってこなかったときは流石にビビりました。
まあ、これに関してはもはやボールに触れたくなかったので逆に有難かったのは否めません。
こうして、1試合目の中盤時点で大きな精神的ダメージを負うことになります。
しかし、1試合目が終了して経過していた時間はたったの10分…。試合自体は90分の尺が設けられていたので、あと80分は冷たい視線に耐え続けなければならないという状況に追い込まれました。
正直当時はただただ恥ずかしかったですが、今は「なぜ金と時間を費やして恥をかき続けなければならなかったのか?」と思います。
当然このまま試合を続行するのは難しいと判断した筆者は、「足を痛めました」と仮病を使いGKにしてもらいました。
個サルのGKは持ち回りなのですが、基本的にGKをやりたいという参加者は少ないので簡単に譲ってもらえます。
一応私はGKの経験もあったので、GKになってからは良くも悪くも無難に時間を費やすことができました。
まあ、ときどき「エンジョイコース」とは思えない殺人シュートが飛来してきましたけど。
こうして何とか1時間半をしのぎ切り、会の終了がアナウンスされると逃げるように会場を後にするのでした…。
最近では間違いなく一番苦い思い出です。
4.筆者が感じた個サルの問題点
結論から言えば「個サルに再度参加するのは強い抵抗がある」と感じます。
ただ、単に愚痴を言うだけでは公平さを欠いていると思いますので、私が個サルに参加してみて感じたいくつかの問題点の数々を指摘しておきます。
もっとも、今回は本当に久しぶりのサッカーで上手くできなかったというのもありますし、たまたま今回の参加者や会場が悪かったのかもしれません。
しかし、そういった個別の問題に留まらない「個サル」制度そのものの欠陥も見え隠れしていました。
なお、「筆者がド下手くそである」という点について棚に上げるつもりは全くありません。
それでも問題点を挙げる理由は、仮に技術が素晴らしい選手であっても不満を感じると思われる内容が多かったためです。
1.レベルの設定が全然機能していない
今回筆者が大恥をかいた原因として、「そもそもレベルの設定が全然機能していない」という点が挙げられます。
やはり運動は同レベルの競技者が集まったほうがお互いストレスなく楽しめますし、当然こちら側はレベル表示を信じて参加するわけです。
しかし、蓋を開けてみれば「初級+」のコースに「上級」に相当する選手ばかりが集まってしまうというのは、制度的な欠陥といえるでしょう。
恐らく、今回参加した店舗では「初級+」以上のコースが用意されていなかったために、そこに上のレベルに相当する選手がドッと流れてしまったと考えられます。
そのため、バリバリサッカー経験がある多数の上級者と、筆者同様技術が低い少数の初心者が混じってプレーするという最悪の状況が生まれてしまったのです。
これはお互いにストレスがたまるだけでなく、レベル差による怪我などが生まれる可能性もある危険な状況だと思います。
したがって、個サル参加を検討される方は「見かけのレベル」だけでなく「店舗の個サル実施状況」にも気を配らなければなりません。
2.基本的に無言で競技に打ち込まなければならない
「個人参加」の欠点として、参加者同士に一切面識がないということが言えます。
これが災いして、競技中や競技後は終始誰も口を利かないという非常に気まずい状況が発生してしまうのです。
特に誰かがミスをした時は悲惨で、無言の呆れがコート上を支配することになります。
一応運営者の方が無言を作らないように「ナイスシュート!」や「ドンマイ!」などの声を発してはいるのですが、競技者が無言の中運営者だけが声を出し続けるという光景が繰り広げられていました。
私は本来そういう場面でも声を出していきたいタイプの人種なのですが、流石に自分がミスを連発している状況で目立つわけにもいかず…。
正直、この状況はシンプルにプレーしていて肩身の狭い思いをすることに繋がりました。
3.参加者と相性が悪いと不快な思いをすることに
ほぼすべての参加者と初対面になる個サルの性質上、参加者との相性が悪いと相当不快な思いをすることになります。
実際、筆者はチームメイトになったある男性にかなり呆れられてしまったので、途中から半端ではない居心地の悪さを抱えることになりました。
ミスを連発した筆者にももちろん非はあるのですが、ミスに対して露骨に舌打ちと不快な感情を表に出されたのは流石に人としてどうなのかなと…。
流石にここまで不快感を露わにされる方は一人だけでしたが、個サルに参加する以上こうした感情を向けられる可能性が高いのは事実です。
これも個人参加ならではの欠点といえるでしょう。
4.安全管理や運営が全体的に雜
これは今回参加した会場特有の問題なのかもしれませんが、試合の運営や安全管理は気になる点が多々ありました。
例えば、練習開始時刻になると唐突に試合が始まる点。
確かに、参加者の多くは1分でも多く試合を楽しみたいのかもしれません。
しかし、それを踏まえても多少アップの時間を確保したり、それがないのであればせめて「アップは各自で済ませてください」というようなアナウンスをするべきでしょう。
もっとも、この件に関しては個サル常連からすれば当然の前提なのかもしれません。
ただ、筆者のように初体験でやってくる参加者に何の説明もないのは少し不親切ではないでしょうか。
正直、ここからも個サル初心者お断りの印象を抱きました。
5.まとめ
ここまで、初体験の個サルに関する感想と不満点を記事にしてきました。
正直、今回参加した回や会場が特段イマイチであった可能性も否定できません。
ただ、「こういう思いをする可能性がある」という時点で心理的には大きなマイナスですし、実際の体験談として公益性があると判断しました。
もちろん読者の皆様による個サルへの参加を止めはしませんが、参加を検討される方は会場やレベルをかなり慎重に吟味する必要があると感じます。
実際、筆者が運動系サークルを運営していた際にも感じていたことですが、「初対面で会話の機会も時間もなく競技を楽しむのは難しい」というのは間違いありません。
したがって、簡単に参加出来てお手軽な反面、そもそも「個サル」という制度自体が非常にもろいものであるといえそうです。
筆者としては当面フットサルに触れるつもりもありませんが、適度に感情が風化してきたタイミングで再チャレンジして記事を作成してみるのもありかもしれません。
コメント
1時間練習+1時間試合みたいなのやってるところもあるからそういうところを探しては
お読みいただきありがとうございます。
情報のご提供感謝いたします。
機会があれば、そうした練習会を探してみたいと思います。
レベル分けが機能していない→これは個人参加だけではなく大会もそうです。そして施設側がとても苦心している所です。何とか機能させようと頑張っている施設も多いですが、現実的には客側次第の部分が大きく(どうしてもレベルを下げて参加しがち)、完全に機能させるのは難しい所です。
基本的に無言→そりゃ初対面がほとんどですから。常連同士は仲良かったり、コミュ力高い人は自分から話しかけてます。貴方も話したけりゃ自分から話しかければ良いだけです。大体の人は反応してくれますよ。シュールってのはちょっとバカにしている感があります。
参加者との相性→これも仕方ないです。合う合わないはありますし、空気読めないのもいますから。今日は良かったとか今日は悪かったとか運次第ですね。個人参加のデメリットとして致し方ないです。
プレー前のアップ→まぁほとんどしないですし、してもちょっとですね。施設は勿論周知すべきですが、そんなもんだと覚えておいてください。
以上、貴方の指摘はコミュニケーションの所以外は概ね正しいと思いますが、初体験故に不慣れで楽しめなかった部分も有るのではないかと思います。なので施設を変えたりレベル分けについて施設にヒアリングしたりして、数回参加してから結論付けてほしいところです。
例えば貴方のレベルに合ったチームに加入すれば上記の問題はかなり改善されると思いますが、その代わり団体に所属する責任というものが生じ、個人参加の様なテキトーさは許されません。つまりどちらも一長一短です。個人参加が本当に脆いなら、フットサル施設ができて20年以上ずっと開催され続けたりしませんよ。特にライターであられるのであれば、個人参加の参加者にインタビューしまくるとかして、たった一度しか参加したことない貴方一人の主観的感想で結論付けるのではなく、もっと客観的な意見を集めてから結論付けるべきだと思いますが、いかがでしょうか?
お読みいただきありがとうございます。
まず、本記事への問題提起を多数の点から行なっていただき、感謝いたします。
私としても修正の必要を感じる箇所がいくつかあったので、その点に関しては記事内容の見直しを実施しています。
また、本記事によってご不快な思いをされたとお見受けいたします。大変申し訳ございませんでした。
ただ、一点だけ私としても反論をさせていただくと
「特にライターであられるのであれば、個人参加の参加者にインタビューしまくるとかして、たった一度しか参加したことない貴方一人の主観的感想で結論付けるのではなく、もっと客観的な意見を集めてから結論付けるべき」
という点について、本記事は記事中でも断っているように「あくまで私個人が体験した際の感想」という性質をもっています。
確かに客観性のある問題提起も有用だと感じますが、一方で「レビュー」という体裁をとっている個人の主観に基づいた記事も価値があると考えます。
調査を実施すれば異なる結論が得られるかもしれませんが、一方で「個サル」に初参加する方がそこまでの下調べを行うとは思えません。
したがって、「あまり調べなかった私はこういう思いをした」「こういう思いをする可能性はある」という体験から得た感想も、公益性があり有用なものだと感じています。