学生ブログの9割は「つまらなく、読みづらい」?過去の失敗から自虐的に「ダメブログ」の特徴を指摘してみた

生まれたときからネット文化に親しんでいる学生にとって、ブログを立ち上げて記事を書くことは極めて容易でしょう。

それゆえに、世の中には学生ながらブログを管理する「学生ブロガー」も少なくありませんし、私もその一人です。

ところが、職業柄学生のブログを多く見る機会のある私から言わせてもらえば、いわゆる「学生ブログ」は

「9割がつまらなく、しかも読みづらい」

というのが実情。

難易度が決して高くないブログだからこそ、残念なものもかなり多くなってしまうのかもしれません。

そこで、本記事では私が見てきた「残念な学生ブログ」の特徴を「文章・コンテンツ」の二視点からまとめていきます。

ただし、この「残念な学生ブログ」の特徴については、私がブログを運営するうえでしでかしてきた「失敗談」も多く反映されており、ある意味で自虐的な記事でもあります。

1.文章面での「残念な学生ブログ」の特徴

まず初めに、ブログの「読みやすさ」という点に結びつく文章表現において、学生にありがちな「残念なブログ記事」の特徴をまとめていきます。

この点に関しては、一応まかりなりにもwebライターとして活動中の私が言うことなので、ある程度信用してもらってもいいかもしれません。

1.文末で3連続以上同じ語尾を使ってしまう

読みやすい文章を書く上であまり意識されないものの、非常に重要なポイントになってくるのが「文末の語尾」。

ここに気を使うか否かで、文の雰囲気が大きく変わります。

ライティング初心者が「文末の語尾」で意識したいのは、

~ます。~ます。~ます。

のように、文末で3連続以上同じ語尾を使わないということです。

これはとあるクライアントに習ったテクニックなのですが、実践してみると内容がほとんど変わらないにもかかわらず、非常にメリハリのある文章が生まれることに気づきました。

では、実際に意味を変えず、語尾と関連する語順をイジった二つの文章を見てみましょう。

生まれたときからネット文化に親しんでいる学生にとって、ブログを立ち上げて記事を書くことは極めて容易です。それゆえに、世の中には学生ながらブログを管理する「学生ブロガー」も少なくありませんし、私もその一人です。ところが、職業柄学生のブログを多く見る機会のある私から言わせてもらえば、いわゆる「学生ブログ」は「9割がつまらなく、しかも読みづらい」というのが実情です。

生まれたときからネット文化に親しんでいる学生にとって、ブログを立ち上げて記事を書くことは極めて容易でしょう。それゆえに、世の中には学生ながらブログを管理する「学生ブロガー」も少なくありませんし、私もその一人です。ところが、職業柄学生のブログを多く見る機会のある私から言わせてもらえば、いわゆる「学生ブログ」は「9割がつまらなく、しかも読みづらい」というのが実情。

どこかで見たことがある文章ですよね?

そう、これは先ほど使用した導入文の語尾をそのままイジってみたものになります。

①は「~です。」という文末語尾を三度も使用したのに対して、②は「~でしょう。~です。実情。(体言止め)」と文末語尾を意図的にズラしているのです。

両者を比較してみると、おそらく後者のほうが読んでいてしっかりとした文章になっているのではないかと思います。

簡単に実践できるテクニックなのですぐに真似ができるとは思いますが、注意しなければならないのは「語尾によっては文の意味が変わってしまう」ということ。

先ほどの例でいえば「~です。」と「~でしょう。」は単なる言い換えにはなっておらず、断定と推量で異なる意味をもちます。

文末語尾をズラすときは、文意とよく相談してください。

2.読点(、)が少なすぎる

これも初心者ブロガーにありがちな特徴なのですが、とにかくだらだらと文が伸びて読点が見当たらない長文は非常に読みづらいです。

先ほどと同様、本記事内からある一節を引用して実践してみましょう。

これはとあるクライアントに習ったテクニックなのですが実践してみると内容がほとんど変わらないにもかかわらず非常にメリハリのある文章が生まれることに気づきました。

これはとあるクライアントに習ったテクニックなのですが、実践してみると内容がほとんど変わらないにもかかわらず、非常にメリハリのある文章が生まれることに気づきました。

脳内で読んでみた印象がけっこう違うことに気がつくハズ。

私の場合、①はまるで早口言葉でもしゃべっているように高速で読解している気分になりますが、②はいくらかゆったりとした文章に感じます。

もちろん、「全く読点を打たない」という方はそう多くないと思われますが、①の文章くらいであれば読点を使わずに続けて書いてしまっている、という例は何度か見たことがあります。

webライティングの場合「とにかく一文は短く」というのが定説とはいえ、時には長文で語りたいシチュエーションもあるでしょう。

そんなときは、ほどよい「間」で読点を打ってください。ちなみに、私自身「どこで読点を打ったらいいか」という問いには、案外答えられなかったりします。

昔から「脳内で音読して切りたくなったところで読点を入れる」という書き方しかしてこなかったので、説明がひどく難しいのです。

3.とにかくやたらと短文で改行を重ねる

直前に紹介した読点とはある意味逆の問題で、webライティングになるとやたら短文で改行を重ねてしまう文章をかなり多く見てきました。

確かに、webライティングは短文が原則、という風潮があるのは事実です。

一つの記事をしっかり読むユーザーは少なく流し見されることが多いため、なるべく手を止めさせないようにするのが理由だとか。

そのため、私もwebライティングの際には基本的に一文、多くても二~三文に一度は改行をしています。

PCだと改行が過剰に見えるかもしれませんが、当サイトのユーザーはスマホからのアクセスが7割以上。

スマホビューで観察してみると、これくらいがちょうどいいのです。

ところが、「短文で改行すればいい!」という風潮はいつしかエスカレートしていき、読点を打つタイミングごとに改行しているようなブロガーも少なくありません。

例を見ていきましょう。

もちろん
「全く読点を打たない」という方は
そう多くないと思われますが
前者の文章くらいであれば
読点を使わずに
続けて
書いてしまっている
という例は何度か見たことがあります。

もちろん、「全く読点を打たない」という方はそう多くないと思われますが、前者の文章くらいであれば読点を使わずに続けて書いてしまっている、という例は何度か見たことがあります。

①みたいな文章、よく胡散臭いツイッターやブログで見かけませんか?(笑)

ちなみに、なぜ改行を多く入れたがるのかというと、ツイッターであれば「タイムラインで縦長になって目立つようにする」、ブログであれば「スクロール数を増やすことで記事をかさ増しし、広告クリックの確立を上げる」、という狙いがあります。

普通に読みづらいので

みなさんは

そんなみみっちい

ブロガーにならないように

気をつけてください

2.コンテンツ面での「残念な学生ブログ」の特徴

この「コンテンツ」という部分は、一番ダイレクトに社会人と学生の差が出やすい項目になります。

なぜなら、言ってしまえばブログは「人生経験の縮図」であり、その人が生きてきた世界がそのまま反映されてしまうからです。

私もこの部分でかなり紆余曲折があったので、正直ほとんど自虐の項目ですね(笑)

1.書かれているテーマがすごく狭く、似たり寄ったり

学生でもブロガーになれる時代である、ということは冒頭で触れましたが、学生が書けるジャンルはせいぜい限られています。

主だったところでいえば

学生生活・受験・就活・エンタメ・物販…などなど

しかし、上記の内容はべつに現役の学生でなくても書くことができてしまいますし、特に目を引くような記事にならないことも少なくありません。

私の失敗をもとに、一例を挙げてみましょう。

かつて、私は自分の好きな「映画」の記事を中心に書いていくライター・ブロガーになりたいと考えていました。

どんなに少なくとも月に数本は作品を観ますし、同年代の中では映画に詳しい部類に入っているのは間違いありません。

しかし、思い切って数十社ほど映画メディアのライターを志願したにもかかわらず、全く相手にされなかったことで

「一般人(あるいは学生)の中で詳しい部類に入ったとしても、その道に特化した人たちの中では赤子同然なんだ」

ということに気がついたのです。

おそらく、映画ライターの世界というものは「年に数百作を視聴し、自分で映画も撮影してしまうような映画好き」と「映画界、あるいは多分野で有名になった著名人」によって構成されているのでしょう。

もちろん、これはブロガーの世界にも全く同じことが言えると思います。

結局、学生の立場で何かを書いても「絶対的な経験不足により、内容が薄い」という問題を乗り越えなければ、ブログ業界全体では勝負にならないのです。

2.パーソナルな部分を出しすぎて、かえって浅くなる

上記のような問題にぶち当たった学生ブロガーは、たいていこう考えるはずです。

「経験の差で負けるなら、自分にしか書けないことで勝負してみよう!」と。

結論から言えば、この方向性自体は間違いではないと思います。

実際、Googleのアップデートなどにより「個性」の弱い個人サイト・ブログが苦戦する時代になってきましたし、「自分にしか書けない情報」には固有の価値があるのも事実です。

しかし、ここで肝心なのは「パーソナルなだけで、あまり他人の興味を引かない情報」を発信していないか確かめること。

特に学生のブログでよく見かける「悪いパーソナルなネタ」としては

  • 家族への悪口
  • 友達の意識批判
  • 学校での「陰キャ」自虐

このあたりでしょう。一見するとどれも「ブログに個が必要な時代」に適応してそうですし、「学生ならでは」の武器も生かせそうな気がします。

しかし、上記のネタを何の工夫もなく記事にしてしまうと「役に立ちもしなければ読み物としても面白くない、不快なだけの内容」になりかねません。

懸念点を解説していきましょう。

まず、家族への悪口や友達の意識批判については、必然的によく知っている人たちを題材にしなければなりません。

しかし、彼らのように「自分から近い人たち」を普通に批判して、それで社会的な共感を獲得するには「かなりの文才」もしくは「元ネタが良くも悪くも面白い」ことが欠かせないのです。

例えば、両親が自分を「悪魔」と命名して、それに苦労した話を持っているとしましょう。

その人が語る両親批判は、おそらく鬼気迫るものがあって良くも悪くも面白い確率が極めて高いです。

しかし、ごく普通の高校生が「進学先を反対された」ということで両親批判の記事を書いても、あまり興味をそそる内容にはならないでしょう。

進学に関する家族意見の相違はよくあることですし、読み手によっては「あなたも悪い」とかえって要らない批判を招く可能性さえあります。

もちろん、例えば「私が競馬学校に入ることを反対された」とか、なにか普通とは異なる特徴を押し出せるのであれば話は別ですが。

また、「学校での自虐ネタ」も、やはり基本的には上記と同じ理由で面白くなりにくいです。

大半の方が「こんなにボッチ・陰キャだった」という語りをするのですが、当時の経験を無理に肯定している記事が多く、読んでいて悲しい、あるいは恥ずかしくなってしまうものばかり。

書き始めの難易度は低いのですが、取り扱いが難しいネタは少なくありません。

補足:「パーソナルネタ」を上手に料理するには「ゴール」を用意せよ

上記で「マイナス系のパーソナルネタは扱いが難しい」と解説してきました。

しかし、マイナスとはいえ自分を出しやすい経験ですし、それを無駄にしてしまいたくはない、と思う方も少なくないでしょう。

実際、私もパーソナルネタは当ブログにいくつか書いてきました。

例えば、「偏差値45から1年で!底辺高校から上智大学に現役合格した逆転合格体験記」という記事。

タイトル通り私の受験体験記で、しかも「底辺高校」というマイナス系の自虐要素も完備。

ところが、この記事は競争率高めの受験ジャンルでもそれなりに伸びており、毎日一定数の方が読んでくださっているようです。

実は執筆当時に深く考えながら作成した記事ではないのですが、今になって好調の要因を探ってみると

  • 底辺高校からそれなりの大学に合格
  • 「上智大学」という具体例

あたりではないかと思います。

要因をさらに一般化してみると、底辺から成功へ向かう「ストーリーラインのギャップ」が大きいのではないでしょうか。

つまり、何かしらの自虐ネタ・悪口を放り込む際には「当時はひどかったけど今は成功した(あるいは、具体的な成功への展望がある)」というように、しっかりとした「落としどころ」を用意する必要があるのかもしれません。

3.私はサイト運営で何を意識しているのか

ここまで、主に「つまらない」学生ブログを対象にして、その特徴と原因をまとめてきました。

内容はそれなりに過激だったかもしれませんが、何度も言っているように中身の大半は過去の失敗を反映した自虐ネタ。

正直、書いていて「お前が言うな」感満載でした。

ただ、我ながら最近は当ブログの運営方針もだいぶ固まってきていると感じるので、最後に「私はいったい何を考えてブログを運営しているのか」ということを明かしてから記事を終わりたいと思います。

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齊藤 颯人
『Red Pencil』編集長、FP事務所『トージンFP事務所』代表。1997年東京生まれ。上智大学文学部史学科卒業。大学在学中より学生ライターとして活動し、卒業後はそのまま新卒でフリーライターに。歴史やフリーランス、旅行記事などを中心に執筆し、フリーランスメディアで編集者としても活動している。