本日は「就活・ビジネスマナー」というトピックで記事を書いていきたいと思います。
一応筆者も大学4年生なので、この時期は就活中の同期や新入社員になった先輩の話をよく耳にします。
その会話でも、やはりこれまで学生としてそれほどマナーを指摘されない環境からいきなりビジネスマナーを問われるようになってしまい、戸惑いを隠せないという様子が見て取れました。
実際、就活・ビジネスマナーを不安に思う学生も多いでしょうし、それゆえに多数のサイトや書籍でマナーに関する指南がなされています。
しかし、大学生ながらとある事務所で事務員として働いている筆者はとある疑問を感じながらそれらを眺めています。それは、
「『マナー一覧』みたいなサイトに書いてあったマナー、実際の現場では使われてなくない?」
という疑問です。
そこで、この記事では「しばしば耳にするビジネスマナー」が実際にビジネスの現場で用いられているかを検証・解説していきたいと思います!
1.筆者は大学生ですが事務員でもあります
さて、まずこの記事をお読みの方の中には「まだ学生なのにビジネスマナーの何が分かるんだ」という感想を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
確かにこの疑問はもっともですが、個人的にはそこらの新入社員よりもビジネスマナーに精通している自信はあります。
その理由は、大学1年生のころからビジネスマンが頻繁に出入りする事務所で雑用兼事務員のアルバイトを続けているためです。
守秘義務があるので事務所の詳細については答えられませんが、職場には政治家から日本有数の企業社員、さらには官公庁の役人や各種救助隊のお偉いさんまでさまざまな方が訪れます。
そのため、学生ながら厳しいビジネスマナーが求められる環境で鍛えられてきました。
さらに、ビジネスマナーを身に着ける過程で学生としてさまざまな疑問に出会ったことも、今回の記事を書こうと思った動機の一つです。
実際、「大学生や新入社員の視点」で書かれたビジネスマナーの記事はそう多くありません。
だからこそ、忌み嫌われがちな「マナー講師」ではなく大学生ならではの視点が生きるのではないかと思います。
2.疑わしいマナー5つが本当に必要か検証!
さて、ここからは筆者が「本当に必要なの?」と感じたことのある5つのマナーをクイズ形式で検証していきます。
ただし、あくまで「大学生が疑問に思った」というマナーであり、ベテランの社会人からすれば当然のマナーも含まれていると思います。
Q1.ノックは本当に3回する必要があるの?
まず一問目は「ノックの回数」についてです。
ネット上のマナーサイトやウワサで「ノック2回はトイレの空室確認だから3回するのがマナー」という話を一度は聞いたことがあるでしょう。
ただ、もちろん一般的にノックの回数は2回であることも事実です。そのため、これは果たして本当に必要なことなのでしょうか。
A1.個人的には2回でいいと思うけど、3回するのが無難
これに関しては単純な回答になりますが、できるなら3回するに越したことはないと思います。
もっとも、筆者は事務所でドアマンも担当しているのでよくわかりますが、比較的礼節には厳しい団体の職員でもノックは2回で済ませているのも事実。
ただ、就活などをしている友人に話を聞くと「3回しないと減点する」と内実を暴露した人事もいたようなので、知っているなら3回やっておくほうがいいでしょう。
ちなみに、個人的にはノックを3回もされると「早くドアを開けろと急かされている」ような気持ちがするので、できれば止めてほしいくらいです(笑)
Q2.印鑑は傾けて押さないとダメ?
第二問は、日本の職場では必ずといっていいほど登場する「印鑑の押し方」についてです。
これはインターネットで知ったことですが、上司に押印して書類を提出する際には「おじぎの姿勢を示すために押印の向きを45度くらいに傾ける」というマナーがあるらしいです。
ググってみると一般に浸透しているようですが、本当に必要なことなのでしょうか。
A2.傾ける必要はないどころか、傾いた押印はクレームに繋がるらしいです
結論からいえば、これも特に傾ける必要はないと思います。
実際、筆者のアルバイト先の上司はかなり高名な人物なので、事務所に訪れる方々が大体へりくだって接することのほうが多いです。
その上司に提出する書類を見たことは何度もありますが、特に押印に角度はつけられていませんでした。
そのため、個人的には必要がないと考えています。
ちなみに、上司はけっこうマナーにうるさいタイプの人間なのですが、押印が「傾いている」状態こそNGらしいです。
詳しい理由は聞いたことがありませんが、過去には押印が曲がっているがゆえにクレームをつけられたこともあるとか。
当然場面によるとは思いますが、押印を傾けることはマナーどころかクレームにもつながりかねないので要注意です。
Q3.電話口で「もしもし」と言ってはいけない?
第三問は、就活や社会人として活動するうえで避けては通れない「電話応対」についてです。
これも噂で聞いたことのある方はいらっしゃるかもしれませんが、電話口で「もしもし」と言ってはいけないというマナーがあると聞きます。
普段電話するときは必ずと言っていいほど用いる「もしもし」というフレーズはNGなのでしょうか。
A3.ビジネスシーンでは「もしもし」と言わず団体と名前を名乗った方がいいです
これに関して、ビジネスシーンで「もしもし」というフレーズが用いられることはほとんどありません。
そのため、電話応対のスタートは「○○(所属団体)の▲▲(名前)です」というのが無難です。
すでに何度か応対している相手との連絡であれば、枕に「お世話になっております」と付ければよいでしょう。
もっとも、学生のうちは「もしもし」と応対してしまっても特に気にされないと思います。
筆者も慣れるまでには時間がかかりましたので、就職してから身に着けても遅くないでしょう。
Q4.訪問先で出される飲み物を飲んではいけない?
第四問は、相手先の会社や貸しオフィスに訪問した際の「飲み物」についてです。
出先で会談をする際、大抵の場合はお茶やコーヒーなどが飲み物として出されます。
しかし、ビジネスマナーのサイトなどを見ていると「偉そうに見えてしまうので飲み物は飲まないほうがいい」という話が出てきます。
飲み物を出されたら飲みたくなってしまうのが普通ですが、これは果たして必要なことなのでしょうか。
A4.逆に飲まないのは失礼ですし、普通に飲んでください
これに関しては、飲まないのはマナーどころかむしろ失礼に当たると思います。
考えてみてください。出先でわざわざ自分に向けて飲み物を用意してくれているわけですから、飲まない理由はありません。
実際、事務所にいらっしゃる偉い方々もバンバン飲んでいきます。これはお茶くみも兼任している筆者が言うのですから確実です。
ただ、飲む際には無言で飲むのではなく、「頂戴します」や「いただきます」など一言あるとよいかもしれません。
まあ、これはビジネスシーンに限った話でもありませんけど。
Q5.書類やメールなどの名前順は役職順にすべき?
最後の五問目は、近年では欠かせなくなった「ビジネスメール」にも関連する問題です。
書類やメールに相手先企業や団体に所属する方の名前を複数名記入する機会はわりとありますが、この際の名前順は「役職の偉い順にするべき」と聞いたことがあります。
これは実際のところ本当に必要なのでしょうか。
A5.「必要ないです」と言いたいところですが気にする人は気にします
役職の順番については、残念ながら気にする人が一定数存在します。
実際、筆者が書類作成やメール作成で順番を気にしなかったところ、遠回しにクレームが入ったことがありました。
最近のベンチャー企業などではあまりないのかもしれませんが、企業風土が古めな企業ほどこの傾向は強いかもしれません。
そのため、連名にしなければならない人数が少数であれば、役職ごとに並べて書くのが無難かもしれません。
なお、「役職が分からない」「人数が多すぎる」という場合も当然あると思いますので、その際は備考のような形で「順不同」と書いておくといいと思います。
3.まとめ
ここまで、大学生の視点で必要性が分かりづらい、あるいは間違えがちなビジネスマナーについて解説してきました。
正直、筆者自身も解説していて「ビジネスマナーって面倒くさい」と思います。
普段の生活で求められるマナーとは全く違う形のものを要求されますからね。
ただし、実際にマナーひとつでスムーズに進むはずの話がこじれる現場を見ていると、やはり知識としては身につけなければならないという感想も抱きます。
そのため、「社会ってクソだなあ」と思いつつでもビジネスマナーを自動化できるようになると、生きていくのが少し楽になるかもしれません。
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