新型コロナの感染流行に伴い、各企業でテレワークやリモートワークが盛んに行われている昨今。
しかし、初めてテレワークをやってみたところ、自宅の設備があまり満足のいくものではないと気づいた方も多いでしょう。特に、テレワークは机に向かっている時間が非常に長く、机やイスの質が仕事にも大きく関係してくるという特徴があります。
私はもともとライターなので万年テレワークに等しいのですが、この機会にあることを検証してみたくなりました。
それは、ゲーマーが愛用していることでお馴染みの「ゲーミングチェア」が、オフィスワークでも役に立つのかということ。イスに長時間座るゲーマーのためのイスは、きっとオフィスワークでも力を発揮するのではないかと思いました。
そこで、今回はゲーミングチェア初体験の私が、Amazonで購入したイス「GTRACING GT099-red」を使って「ゲーミングチェアはテレワークにも役立つか」という内容を検証していきたいと思います!
1.最安クラスのゲーミングチェア「GT099-red」
私自身、机に向かっている時間がとにかく長い仕事をしているので、前々からゲーミングチェアには興味がありました。
しかし、ゲーミングチェアは「ちょっと興味がある」という程度で手が出にくい金額のもの。二大メーカーと言われているDXRACERとAKRacingのチェアは最安でも3万円は下りません。
そうして思い悩んでいた私は、Amazonでそれらより安く、かつレビューも上々のゲーミングチェアを見つけました。
そのゲーミングチェアが、今回紹介する「GTRACING GT099-red」。
発売しているのはGTRACINGというメーカーですが、ぶっちゃけ上記の二大メーカーを露骨にパクっている感は否めません。が、購入者の評価が非常に高く、「ブランドへのこだわりがなければ買い」という意見がかなり多かったので、思い切って買ってみることに。
なんせ、お値段が18500円と(ゲーミングチェアにしては)激安だったので、お試しをするにはちょうど良かったのです。
このゲーミングチェアは中華製らしく同じメーカーからいくつも似たものが出ていますが、今回はAmazonで最も売れており、かつレビュー記事も多かった「GT099-red」にしました。
ちなみに、Amazonだと本モデルはブルーとレッドの2色が選択できますが、ブルーとレッドのチェアは厳密に言うと型が若干違っており(ブルーのほうはGT002という型番)、同じ値段でもレッドのほうが若干高機能だそう(肘立て周りの可動域が広いとか)
ただ、タイミングによって全然値段が違うのもAmazon中華製品の特長なので、よくよく値段は確認したほうがいいですね(今はテレワーク特需で机やイスが全体的に品薄なので、買うなら早めが吉)。
2.期待よりも不安が大きかった組み立て
さて、Amazonで注文したゲーミングチェアはこのような形で届きました。
初めてのゲーミングチェアだったので、私はまずそのサイズ感にビックリしました。
それもそのはず。コイツの寸法は「幅67.31×奥行57.15×高さ120.65cm~132.08cm」とかなり大きめで、本体重量も約24.18kgとヘビー級なのです。私は今まで実家の勉強机についていた座椅子を使っていたので、あまりの違いに言葉もないといった感じ。
面食らっていても仕方がないので、とりあえず開封してみることにしました。
箱を開け、組み立て作業に入ってまず思ったのが「ぶっちゃけ、造り安っぽくない?」ということでした。
目に見えるシート部分はキレイなのですが、土台部分やネジなどの小物類はずいぶん雑に扱われていた印象が否めません。そして、極めつけはこのアヤシイ日本語で書かれた組み立て説明書。
「商品がお気に召すことができたなら」というライターとしては見逃せない一文からも、機械翻訳で作った日本語であることは何となく察せます。
いくらかの不安を抱えつつも組み立てに入ると、やはり少し苦戦させられました。今回は私と友人の二名で組み立てを行ったのですが、それでもザっと1時間はかかったと思います。一人で組み立てるなら、それ相応に時間と労力を見積もったほうがいいです。
ただ、組み立てに必要な工具がすべて同梱されているのは嬉しいポイントで、女性でも問題なく仕上げられると思います。
3.座り心地は最強で、オフィスワーク用にも高く評価できる!
アヤシイ日本語や細かい部分の汚さに不安を覚えつつも組み立てを終わらせると、このような見た目になりました。
完成してまず「おお…コイツはカッコイイな!」と思いました。確かに見えない部分は少し雑な造りになっていますが、見てくれは非常に優れています。これは私が昔からレーシングカー好きで、こういう造りのイスが好きだったことも関係しているかもしれません。ただ、恐らく童心を忘れていない男性の皆様には共感していただけるハズ。
加えて、見た目だけでなくイスとしても確かな実力があるように感じました。
まず、レザー風のチェアで座り心地が非常によく、体全体が包まれているような感覚になります。リクライニングは90度から165度まで対応しており、シーンに合わせて自由に角度を調整可能。オマケに脱着可能なヘッドレスト(頭部の枕)やランバーサポート(腰部のクッション)でも座り心地が調整できるので、自分に最適なポジションを見つけることができるのです。
さらに、イス本体の高さが調整可能なのはもちろん、肘立ての角度や高さまで自由自在。
イスに座るうえで気になるポイントはすべて調整可能といった印象で、ゲーミングチェアという決して安くはないイスがこれほど人気を博す理由がよく分かった気がします。
ちょっとアヤシイ部分が見え隠れしていたこのイスですが、モノの質自体は素晴らしいものがあります。私としても
・とりあえずゲーミングチェアを体験してみたい
・ブランドにこだわりがない
・細かい部分が気にならない
4.オフィスチェアとしてゲーミングチェアを使うデメリット
以上のレビューからも分かるように、私はゲーミングチェアを買ってみて大満足しました。もちろん、この記事もゲーミングチェアに座りながら書いています。
やはり座る時間の長い仕事なので、「座り心地」というのは仕事の質を大きく左右します。これは私がライターとして活動するうえでしみじみと感じたことなので、テレワークが増えそうな皆さんはにイスや机のアップグレードを検討してみることをオススメします。
ただ、座り心地は最強クラスのゲーミングチェアにも、やはり欠点がないわけではありません。
ここでは、ビジネスでの使用を前提として、一般的なオフィスチェアと比べてゲーミングチェアがもつデメリットを考えてみたいと思います。
1.オフィスチェアに比べるとやや高い
今回紹介したGT099はゲーミングチェアの中でも安いほうですが、とはいえ一般的なオフィスチェアと比べて高価なのは間違いありません。例えば、Amazonでオフィスチェアのベストセラーとして知られているこのイスでもお値段は5000円と少々。
それに比べるとGT099は3倍以上の値段がするので、決して安いとはいえません。
そのため、テレワーク期間が終わったらもうオフィスチェアを使う予定がない、あるいは期間中も1日1時間座ればいいほう、という場合はやや過剰な投資かも。
ただ、ゲーミングチェアはオフィス以外にも幅広い用途で使えるので、机の前に座る時間の多い方は買っても損をしないと思います。
2.とにかくデカいので、部屋や机のサイズとは要相談
ゲーミングチェアは、その座り心地を実現するために本体がかなりデカく造られています。
写真で見る以上に部屋に置くとサイズ感があり、部屋が狭くなったような気にさせられます。なので、例えば一人暮らしで物の多い5畳ワンルームの部屋に住んでいるという場合、ゲーミングチェアの購入は勧められません。恐らく、部屋の3割くらいをイスにもっていかれますので。
購入にあたっては、部屋や仕事部屋のサイズとはよく相談するべきでしょう。ちなみに、私は9畳の部屋に置いていますが、これくらいあれば全く邪魔にはなりません。6畳ワンルームでも部屋にベッドと机しかないというくらい広々としていれば、問題なく置けると思います。
ただ、もう一つの懸念点としては、イスがかなりデカいために机を選ぶということが挙げられます。
イスと肘立てを合わせると横幅が70センチ近くあるので、60センチくらいの狭い机だと「イスのほうがデカい」という事態になりかねません。また、横幅に余裕がないと机の下にイスが入らないので、イスをしまえないという問題に直面するかも。
3.デザイン的に家具との調和はほぼ破壊される
これはゲーミングチェアあるあるなのですが、私のような中二病を忘れられない紳士諸君を満足させるべく、イスがかなりカッコつけたデザインで作られています。
今回買ったGT099も派手な赤色と黒色を基調にしたカラーリングであり、良くも悪くもとにかく目立ちます。
そして、この目立ちっぷりは家具との調和をほぼ不可能にしているといっても過言ではないでしょう。ド派手な赤と黒のイスに似合うほどパンキッシュな内装にしているというなら話は別ですが、そんな方が多いとは思えません。
和テイストだろうが、洋テイストだろうが、ほぼ全ての内装と相性が最悪に等しいので、家具にこだわりがあるという方にはオススメできかねます。
4.オンライン会議の上司や家族にも見られる
昨今は新型コロナの影響でZoomなどのアプリを使ったオンライン会議が増えています。その際、自分が座っているゲーミングチェアが画面に映ってしまう可能性は高いです。
もちろん、同僚とちょっとした打ち合わせをしているくらいなら問題はないでしょう。しかし、やっかいな上司や顧客を抱えている方は気をつけたほうがいいかもしれません。なんせド派手で目立つデザインなので、嫌が応にも目に入ってしまうからです。
また、自分はこのデザインを気に入っていても、家族からのクレームが入る可能性は少なくありません。なんせ目立つので。
ただでさえ自宅待機中で気がたっている家族とこんなことで揉めるのは馬鹿らしいので、購入前にはかならず相談することをオススメします。
5.デザインが好みで、座り心地にこだわりたい方は買うべき
ゲーミングチェアは、「ゲーミング」という名前に反してオフィスワークを含めた多用途に活用できる優れもの。
少し中二病臭いデザインが好み、ないしは気にならず、かつ座り心地にこだわりたいという方には是非ともゲーミングチェアをオススメしたいです。
今後も自宅待機期間の延長や、コロナ終息後にテレワーク導入の流れが加速する可能性は少なくありません。
快適なイスの存在はQOLに大きくかかわってくるので、ぜひ見直しをしてみてください!
コメント